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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十三章
818/1022

《第816話》『増える悪魔』

 探知のポイントを目指し、俺とディア、そして遊は街の細い路地裏まで足を運んでいた。


「――おいおい、増えてんじゃないかいコレ!?」

「どした、乾燥わかめか何かか?」


 ディアがスマートフォンを見て素っ頓狂な声を上げるので、俺はそれを覗き込む。

 ちなみに、わかめとかどうとかはまるっきり冗談である。今ディアが見ているのは、恐らく探知網の状況だろう。

 だが、増えてるって、まさか――?


「――もう一匹新しく現れた、ってことか?」

「それは無いね。言ったろう? 突貫だから、あいつ一匹しか探知できないって」

「じゃあ、こいつが意味してるのは」

「そのまま、ヤツが増えたってこと、だよ」


 信じられないことだけどね、と、ディアは付け加える。この様子から考えるに、悪魔だからとて、増えたりすることは常識外であるようだ。


「――俺、対人間専門だったんだがなぁ」

「人間離れした身体能力してるヤツが何を言うんだい。武器さえ整えりゃ、その辺の妖怪程度くらいなら瞬殺するクセに」

「んで、今回はその武器がある、ってか。便利屋になったつもりはねぇんだが――」


 ホルスターに収納されている拳銃に、俺は手を添える。ディアも、スマフォをポケットにしまって刀と自身の拳銃を、いつでも抜き放てる構えを取った。

直前まで見ていたスマートフォンには、ヤツの存在が近づいてきていることが示されていた。名も無き悪魔が、向かってきているのだ。


「しょうがねぇ、丁度2on2だ。必要に迫られりゃ、専門外のことでもやってやるさ」

「現代ガンマン――カッコいい……」

「褒めてもパフォーマンスは向上しねぇぞ?」


 程なくして、先の曲がり角からそいつは現れる。


 たった一人。


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