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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十二章
793/1022

《第791話》『どうぞどうぞどうぞ』

「夜貴」

「何?」


 そろそろ夕食時が近いころ。リビングのソファで待っていると、台所の方から呉葉が呼び掛けてくる。

 ちなみに、びっくりさせたい、とのことなので、僕は手伝ってはいけないらしいのだが――、

 ちなみにちなみに、呉葉はサンタ衣装で今料理をしている。ミニスカートが、見ているこちらとしてはやや寒そう。今は上から割烹着着てるけど。


「ついに――ついに、妾はやってしまった」

「あはは、いつもの呉葉のパターンだね。こういう時な決まって、ぼんっと大きなものが飛び出すんでしょ」

「ぐむ、流石に三年も一緒に居るとパターンが読まれてしまうのか」

「僕の予想だと、ついに七面鳥を買ってしまった! かな?」

「ぐむむむむっ! 読まれ過ぎる程読まれている――っ」


 悔しそうに唸る呉葉。――まあ、と言う事はホントに七面鳥を仕入れてきたわけで、普通にびっくりなんだけど。しかし、いつも同じパターンでは面白くないだろし、いつも驚かされてばかりでは流石に悔しい。


「――むむぅ、ネタ晴らし前にバレてしまった以上、仕方あるまい。ちょっと、外に出てみてくれ」

「えっ、外?」


 台所で割烹着姿の呉葉が、それを脱いで椅子にかける。僕はどうして外、と思いつつも、彼女に伴われ外に出た。


「うぷっ、寒――」

「まだ12月の真っただ中だからな。今から、こいつを調理する」

「え?」


 夜の暗い中、僕は目を凝らして呉葉が見ている先をよく見てみる。

 庭のど真ん中。鉄製の檻の中、何かが入っている。

 それは長い脚で、長い首。体高2mにも及ぶ、その鳥は――、


「クェーッ!」

「ねぇ呉葉、これ――」

「七面鳥ッ!」

「ダチョウ! これダチョウだよ呉葉!?」


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