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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十二章
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《第780話》『犯人はァ――お前だ!』

「というわけで、こいつか」

「な、何ザマスかこのお二人は!?」


 鳴狐を言いくるめ、渋々そいつを紹介させる。

 見た目は、釣り目のような眼鏡をかけた壮年の男。いかにもドケチそうな人相のそいつは、やたら派手派手しい金色の着物を見に纏っている。成金か貴様は。


「こやつは『金霊かなだま』。長年余らの財産管理を一手に担っておる」

「よし、シメよう」

「!?」

「ちょぉっと待つのじゃァ!? 余のしもべに何をする!」


 ちなみに、場所は鳴狐一派の住処。洞穴の中、家が並ぶ土地で、狂鬼姫の根城のように、巨大な住居に皆が住んでいるわけではない。


「こいつが明らかに怪しいだろうが! ぶっとばして在りかを吐かせるのが手っ取り早いだろ!」

「貴様がしつこいから連れて来てやったと言うのに、何故そうなるのじゃ! 余のしもべに罪を着せるとは言語道断! そこまで堕ちたか狂鬼姫ッ!」

「まあまあ、まあまあ、二人とも落ち着いて」


 妾達の間に割って入る夜貴。妾は仕方ないので、一旦引いてやる。


「一先ず、一つずつ状況を整理していこうよ。そうして誰もが納得する結果を決めるべきだと、僕は思うよ?」

「それは――もっともではあるが……」

「む? もしや、3億円の話をしているザマスか?」

「貴様がこの狐の金を盗んだから、ウチに駆け込んできて大迷惑しているのだ」

「そんな、盗んだとは失敬ザマス」

「ほらみるのじゃ! 余の優秀な部下が、余らに対してよからぬことを行うわけが、」


「ただ、利子分含めてきっちり返して頂いただけザマス」


「…………」

「…………」

「…………」

「はいザマス」


「「「ん!?」」」


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