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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十二章
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《第779話》『お金はどこへ消えた?』

「狂鬼姫! 金ェ!」

「何度も押しかけてくるな駄狐ェ!」


 扉を破って、またもや我が家に入ってくるアホ狐。もうこれから眠る時間だと言うのに。無論、それは夜貴も同じ。


「え、えっと――もしかして、まだ解決してないの?」

「解決していなかったらこんなところまで来てはおらぬぅ!」


 お金が盗まれた、という話だが。開口一番だけを聞けば、借金取りか何かのようだ。


「だから、違うと何度も言っている。にもかかわらず、いつになったら覚える!?」

「犯人がはいそうですかと自白しないのと同じくじゃ! 貴様は嘘をついておる!」

「面倒くさいな貴様!」


 追い返せども追い返せども、毎日毎日やってくる。流石の妾も、多少の憐れみはあれど面倒に思えてきた。いや、それは始めからだが。


「ねぇ、呉葉――僕思うんだけど」

「何だ?」


 こそこそ、という夜貴からの耳打ち。


「解決を手伝ってあげたら――?」

「は、ァ――? なぜ妾が」

「だって、このまま解決しなかったら、この先暫く続くことになるよ? 扉の修理何回目――?」

「むぅ――」


 確かに、夜貴の言う通りだった。狐はアホなので、何を言っても聞かないのは火を見るより明らかだ。


「わかった、わかった。話を聞こう」

「とうとう白状したかえ!」

「違うといっとろーが。もう少し、状況を詳しく説明してくれ。どういった状況で、金銭の消失に気がついた?」

「あ? そんなもの、しもべから聞いたに決まっているじゃろう」

「――どのように?」

「『金庫の金が一つも無くなっていました!』以外に何があると言うんじゃ」

「…………」

「…………」

「な、なんじゃ――?」

「え、えっと――そのヒトが一番怪しいのでは?」


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