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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十二章
775/1022

《第774話》『ミサイルツリー』

「お、クリスマスツリー」


 夜。総合スーパーで買い物ついでに外食した帰り。通りかかった室内の店の前に、クリスマスツリーが飾られていた。

 ちなみに、僕と呉葉が通りかかったその店は、普通の雑貨屋さんである。


「そっか、もうそんな季節なんだね」

「こう言うのを見ていると、手のひらサイズの小さいモノでいいから、ツリーが欲しくなるな」

「そんな小さいの――遠慮しなくてもいいのに……」

「クリスマスプレゼントが高額請求では笑えんからなぁ」

「何? 遠慮しないと都会のど真ん中に立ってるようなの買っちゃうの?」


 そうなってくると、もはやそれそのものがクリスマスプレゼントでもいいくらいだ。勿論、請求書と一緒に。

 ちなみに、毎年僕らは互いにプレゼントを渡し合っている。去年は、僕からはブローチをあげて、呉葉からはいつどこで作ったのか、彼女自身の写真集を貰った。――R-18指定の。


「しかし、数年前はリア充爆発しろとネット掲示板等に書き込んでいたのが、今ではまるで嘘のような充実感だ。クリスマスに限らず、毎日幸せたっぷりだ」

「あはは――そう言ってもらえると、僕も嬉しい、かな」

「妾が! 妾達がリア充だッ!」

「嬉しいのは分かるけど、突然大声上げないで!?」


 しかも、どこからか殺気のこもった視線が飛んできている気がする。気がついているのか、いないのか。


 今年は、何をプレゼントするべきか。僕は、そして僕らは、その場を後にする。リア充って、アレだよね? リアルが充実してる、って言う言葉の略。充実は否定しないけど、僕にとっては普通だしなァ。


 後日、クリスマスプレゼントとは別に、小ぶりのかわいいツリーを買ってあげた。それがプレゼントでもいいんじゃないかと思える程、喜んでくれた。


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