《第766話》『神戸牛です』
「夜貴! ヤバい!」
「今日はどったの!?」
「肉! 肉が!」
なんだろう。蟹のお次は、お高い霜降り肉でも送られてきたのだろうか。
ありえない話ではない。嘘か誠か、牧場を経営している知り合いもいるらしいし。
今更肉がたくさん送られてくるくらい、別に驚きは――、
「肉が! 牛5頭!」
――前言撤回。ものすごく驚いた。
「なんで!? 牛!? どゆこと!?」
「聞かれたところで分かることと分からないことがある! と言うか宅配車両によく乗せられたな!」
「えっ、牧場用車両とかじゃなくて?」
「ク〇ネコヤマト!」
「――運ぶんだ」
※多分運んでくれないので真に受けないようおねがいします。
「ンモ~」
「さて、そう言うわけなのだが――」
「ンモ~」
「ンモ~」
「生きたままのこいつら、一体どうしたらいいと思う?」
「ンモ~」
「ンモ~」
「そ、そうだね――」
牛たちの注目を集めつつ、僕は少しの間思考する。
「然るべき場所で、やっぱり解体――」
「「「「「ンモ~!!」」」」」
「ああっ!? 牛共が逃げたぞ!!」
「このままじゃご近所さんに多大なるご迷惑がッ!?」
――その後、牛たちは何とか捕獲されました。おいしかったです。




