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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十一章
758/1022

《第757話》『それは敵か、はたまた味方か!』

「――状況と証言から考えて、おそらくお前がやってくれたのだろう?」


 妾は少年にそう声をかける。対する樹那佐 夜貴は、どこかおっかなびっくり、と言った様子でこちらを見返して来た。

 まあ、あんな戦いの後だ。年若い人間には刺激が強すぎたのかもしれない。


 まだ妾自身、「狂鬼姫」であるとは明かしていない。フツーに接すれば、フツーにこのこわごわとした態度も解いてくれるに違いない!


「礼を言うぞ。おかげで、事態はこの通り収束した。お前が居てくれなければ、もっと悲惨なことになっていただろう」

「う、うん――」

「しかし、人の身で一体、どうやって皆を鎮めたのだ? 奴らは比較的妖怪の中では温厚な方ではあるが、しかし全体で見れば、と言うだけだ。人間を嫌う者はいるし、ちょっと興奮しただけで話も何も通じないヤツだっている。全体の流れを変えるのは、非常に困難な筈だ」

「…………」


 なんだ、この沈黙。妾は妾なりに、フレンドリーに話しているつもりなのだが。


「そ、その――えっと、」

「うん?」

「僕はただ、出口へと向かう皆の前に立ちふさがっただけ、で――」

「立った、だけではそうはなるまい?」

「立って、それで――えっと、」

「ふむふむ」


「――退魔札投げちゃいました」


「…………」

「…………」

「お、お前ーーーーーーーッッ!!?」


 どんな卓越した手腕を見せたかと思えば! まさかの退魔札!? こいついきなり何をやっとんじゃい!?


「ご、ごめんなさい!」

「ええい、やはり人間との間に平穏は許されんのか!? どいつもこいつも争い大好きか!」

「そ、そう言う意味で退魔札使ったんじゃありませんッ!」


 だったらいったい何だというのだ!? 退魔札、一体他にどう使うというのだ!


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