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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十一章
756/1022

《第755話》『嵐過ぎ去って――』

「それにしても何故、突然皆が正気に戻ったのか――」


 少し説明すれば収まるような混乱とはいえ。あれだけ大勢のしもべ達が、逃げ惑うなどなんだのしていたのだ。

 何の理由もなく、ということはあり得ない。知らねばならぬと、妾は一番乗りで飛び込んできたヤツに声をかける。


「百棍。お前もよく分からん勘違いで暴れていた一人だったはずだ。いったい何があった?」

「オ?」


 百棍は間抜けな声を上げて、頭上へと視線をやりながら考え始める。いつものことなので、妾も待つことにする。

 ――待つこと三分。


「今日ノ朝食ハ何ヲ食ベヨウカ」

「もう夕方だドアホッ!」

「ギエッ!?」


 馬鹿に聞いた妾が馬鹿だった。蹴っ飛ばした妾自身の足も痛い。

 仕方ない、他のヤツ――適当なのを捕まえて聞こう。


「エッ、ハ、ハイナ! エー、我々モ何ト申シマスカ――」

「――それよりお前、首がないが大丈夫か?」

「大丈夫デアリマス! 先程ノ戦イデ吹キ飛ンダダケデアルノデ!」

「微塵も大丈夫ではないのではないか!?」

「三日後ニ生エマス!」

「お前妖怪か!?」

「妖怪デアリマス!」


 ――じゃなくて、だな。


「で、結局どういうわけなんだ?」

「ソノ、何ト言イマスカ。人間ガ我々ノ前ニ現レテ――」

「人間?」


 妾はふと、何とはなしに洞穴の入り口を振り返る。


「っ!」


 今、岩陰よりこちらを覗いていた今のヤツ――樹那佐 夜貴……?


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