表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十一章
709/1022

《第708話》『未成年の飲酒は(ry』

「っ、ちょっと待てあいつこっち来るぞ!?」


 使者は突然立ち上がったかと思うと、口元を押さえながらこちらへ向かってくる。


「ど、どどど、どうすれば!?」

「や、殺りますか!?」

「殺るな!?」

「ですがかくなる上は!」

「ええいお前はもう口を挟むな!」

「ほげろっほォッ!?」


 零坐を殴り飛ばし、空間転移の穴へ放り込む。行先はテキトー。ごちゃごちゃやかましいからこうなるのだ!


 かったん!


「何?」

「えっ、」


 ――と、アレコレやっていたら。そんな間に使者がふすまを開けてしまった。


「え、え――っ、と……、」

「あー、あー……、」


 お互いの視線と視線が交錯する。黒々とした、まるで黒曜石を思わせるような瞳。それが、妾の紅玉のような瞳を映している。

 そのまま、じーっと見つめ合い。まるで、この空間だけが切り取られたかのように、時間の流れに変化が生じている気さえする沈黙。


 ――って、目と目が合う、などとやっている時ではないではないか!


 今回の作戦、妾は出るつもりなどなかった! 出ればまたややこしいことになることが、目に見えていたからだ!

緊急時ならばまた話は変わるが、計画通りに進んでいる状況に、そんな無駄に引っ掻き回す状況は必要ない! だのになんだ、どうしてこうなったのだ!


 と言うか、零坐を別の場所に転移させて気がついたが、こちらへ向かってきた時点で、妾も跳べばよかったではないか! パニックに陥って、そんなことを失念してしまうとは!


 ど、どうする!? 如何にして切り抜ける、この状況――、


「…………」

「え、ええっと、」

「う゛ぶっっ!!」

「あ――?」


 ――もう一度後悔。どうして、空間転移で跳躍しなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ