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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十章
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《第689話》『爆裂アタック!』

「言っとくけど、さっき同様相手への直接妨害は無しだからね」


 丁度流されてきていた投網を使って簡易的に作られたコート。その中央で、呉葉×2と鳴狐×2が向かい合って並ぶ。


「フフン、そんなことせずとも、余が勝つに決まっているぞ」

「所詮はちんちくりんの鬼が二匹! 余、二人の敵ではないのじゃ」

「先ほどの敗北を、もう忘れたのか? どうやら、長い年月で貴様の頭はボケてしまったようだなァ!」

「そんなことよりおうどんたべたい。――ふふ、いや、なんとなく言っておく流れだと思ってな?」


 コイントスで、最初のサーブ権を決める。――さっき練習したおかげで、コイントスがうまく決まった。じゃんけんで決めさせると、またしょーもない争いが始まってしまいそうだったからだ。

そうして、コインは表が出る。鳴狐チームからのサーブだ。

なお、サーブ権を得られなかった方に、コートを選ぶ権利を与えられる。ちなみに、コート権側がコートチェンジを申請した場合、サーブ権側は拒否できない。

 ――その他、もろもろのルールを、一応スマフォを見ながら説明した。


「どうでもいいが、樹那佐 夜貴は大分痩せ型なのだな」

「だが、無駄なぜい肉と余分な筋肉がない分、セクシーだろう?」

「主に、うっすら肋骨が浮き出ているところがな」

「もうっ! 何の話してるのそこの呉葉二人っ! 始めるよ!」


 ホイッスル――が無いので、僕が「始めっ!」と合図。この五秒以内にサーブを行わなければ、反則になる。


「余のはいぱーでみらくるなさーぶ、受け取るがいいッ!」


 ――まあ、サーブは下から打たなきゃいけないから、そんなに力強く打てないけどね。

 それゆえに、ポーンとボールは打ち上がる。


「来たぞ、来たぞ。馬鹿のサーブが来たぞ」

「馬鹿とはなんじゃ!?」

「では、妾が対応するぞ。よいな、樹那佐の方の呉葉」

「なんだその呼び名は」

「ふっ、読者に分かりやすいように言ったまでだ」

「読者って、何だ――?」


 レシーブ側は、一打目でアタックをしてはいけない決まり。狂鬼姫が、普段着のままビーチボールを呉葉の方へトス。


「くくっ――死ねぇええええええええええええええええええええええええっっ!!」


 そうして打ちあげられたボール。高く跳び上がった呉葉は――、


鬼気迫る表情で腕を叩きつけた。


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