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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第三章
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《第六十七話》『狂鬼姫の館』

「うむ。まあ、ちょっと寄っただけなのだがな」

「貴様がどうしてもと言うから、妾としては仕方なくだな――」

「こ、こんにちはー……」

「…………」


 いったい何なのでございましょう? わたくしは狂鬼姫様恋しさに、幻でも見ているのでありましょうか?


「――で、お前が来たいというから来たが、どう言うつもりだ?」

「何のことはない。ちょっと、な」


 い、いえ、この力の波動は狂鬼姫様に間違いありません! しかもお二人とも! ――そして……、


「ぼ、僕はここ、やっぱり苦手なんだけど――」


 あの人間までセットではありませんか――。まったく、忌々しい……ッ!


 というか、この狂鬼姫様が二人という珍事、よもやこの男の仕業ではありませんよね!? いったい何をしたんだこの男! ああっ!? 片方の狂鬼姫様と腕まで組まれてッ!?


「おい、そこの老人!」

「ふへっ!? は、はいっ!」

「今屋敷にいるのはお前だけか?」

「い、いえっ、ええと、わたくしめの他にあと10名程が――」

「まあいい。茶を出せ。三人分な」

「は、はいっ! かしこまりました!」


 なんと言うことでしょう! 狂鬼姫様が、わたくしに声を! ――ではなくて!

 要求された以上、速やかにわたくしは応えねばなりません。きっと狂鬼姫様達は客間へと向かわれるのでしょう。お茶を用意して持ってゆかねば!


 ――これは、チャンスですぞ!


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