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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十九章
669/1022

《第668話》『夏だ!』

「夜貴。確か、明後日から休みだったろう?」

「え、そうだけど――?」


 出勤前に朝食(ごはんにみそ汁、お魚の切り身にほうれんそうのおひたし)をいただいていると、同じように向かい合って食べている呉葉から、確認をされた。

 こういう時、後に続く言葉は大抵決まっている。


「海へ行こう」

「…………」

「…………」

「と、唐突過ぎない?」

「サプライズと言え、サプライズと」


 彼女はその言葉の意味を少しはき違えている気がする。「サプライズ」とは、確かに驚かし、いわゆる前触れの無い唐突な行為である側面を持っている。

 けれども、何でもかんでもそれが当てはまるわけでは――決して、ない。


「なんだ、なんぞ用事か何かあるのか? ――はっ! まさか浮気!?」

「分かってて言ってるよねぇ! いや、予定的には大丈夫だけどさ!」

「ふぅ、妾の夜貴が、誰ぞにでも誑かされたのかと思ったぞ。で、その言い方だと、何か問題があったりするのか?」

「いや、海と言うことは――要するに、泳ぐんでしょ?」

「水着なら、無かったから夜貴に似合いそうなモノを購入しておいたぞ」

「いつの間に! ――いや、えっと、そうじゃなくって、ね?」


 正直、機会が無かったから、とも言える。けれども、それを言うのはなんとなく、は、恥ずかしい、と、もうします、か。


「お、」

「お?」


「泳げないんだ、僕――」


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