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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十九章
626/1022

《第625話》『戦いではあるが、勝負でもある』

「貴様の新技、なかなか見事だった」

「…………」

「連続の蹴りより発生させた炎を高速で飛ばし、」

「…………」

「それにて相手を翻弄、自分は自分で、本来のパワーとスピードを真正面から叩きつけることに専念する」

「…………」

「確かに、悪くない戦法だろう」

「…………」


「相手が妾でなければな」


「ぐげぁ~……」


僕では視認するのがやっとだった、冀羅の攻撃。しかし、うわっと思った次の瞬間には、庭のクレーターにうつ伏せの彼の姿が。

どうやら、文字通り「あっ」と言う間に、呉葉にのされてしまったらしい。

――ちょっと可哀想に思えてきた。


「ぢ、ぢぐじょう゛――っ! も、もう一度、もう一度だァ……ッ!」

「その負けん気は買うが、何度やっても同じ結果だと思うぞ――? 寝起きの妾相手にこの体たらくでは、到底貴様では……」

「うるせぇ――! こちとら勝利できなきゃ気が済まねぇんだよォ!」

「だからうるさい!」


 黒焦げで飛び掛かってくる冀羅。が、呉葉はそれを一撃のもとに叩き伏せる。


「な、なぜだぁ~……」

「全く――」


 冀羅を見下ろし、呉葉はため息。しばらくの沈黙。そして、呉葉は一つ、提案を口にする。


「それ程にまで妾に勝ちたいのなら、お前の得意分野で挑んで来い」

「な、何ィ――?」

「これ以上不毛な戦いを続けるつもりは無い。馬鹿馬鹿しいからな。ただ殴り合うだけが、貴様の取り柄だけではないのだろう?」


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