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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十八章
623/1022

《第622話》『今日も一日、お疲れ様です』

「夜貴、妾はもう駄目だ――」

「く、呉葉――!? え? え!?」


帰宅すると、呉葉が玄関でうつ伏せで倒れていた。ぐったりとして、まるで潰れたカエルみたいに。


「ど、どうしたの――?」

「や、や、」

「や?」


「――やる気が、切れてしまったのだ……」


「…………」

「…………」


見れば、洗濯機の置かれている洗面所の入り口から、洗濯物の山が覗いている。

そして、いつもは台所から香ってくる夕食のいい匂いもしてこない。


「失格だぁ~、妾は嫁失格だぁ~、駄目嫁だぁ~」

「だ、大丈夫だよ、元気出して? ね?」


僕も、時々何もかもがたるくなることは稀にある。ちょうど、今の呉葉のようなカンジで。

要するに悲嘆する事ではあまり無いのだが、疲れているのは確かなので、僕はその労を労ってあげることにした。


「ほら呉葉、大丈夫だよ。今日はゆっくり休んで、明日やろう?」

「よ、夜貴――っ」


抱き起こし、頭を撫でてあげる。いつも、お疲れ様、と。


「うぅ~」

「ほら、いい子いい子――」

「――うぅ、夜貴ぁ、夜貴ぁ」

「あはは、なんだか子供みたいだね」

「うぅ~、妾は子供ではないぞぉ~、子ども扱いするなぁ~」

「はいはい。なでなで」

「ふわぁ~……なる、ほど――これが、いわゆる噂、の、」

「うん?」


「バブ、み――っ」


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