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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十八章
618/1022

《第617話》『あのー、勝手に決めないでくださ……あ、誰も聞いてませんね、はい』

「今日なんとなくの気分で、ここに居座らせてもらうぞ!」

「あのー、呉葉ちん――?」


僕と一緒に出勤してきた呉葉に、困惑するみんな。ディア先輩が代表して物申した通り、全員同じ気持ちだろう。


「何だディア? 当然ながら、仕事の邪魔にはならぬよう努めるぞ」

「いや、あの、そうじゃなくてさ――前も言ったけど、一応ここ、こういう職場だしさ……」

「もはや組織ぐるみで見なかったことにしよう扱いだから、もはや構わぬと思ったのだがな」

「いくらなんでも遠慮なさすぎだと思うんですけど!?」


実際、組織上層部からは、道摩の件であれだけおおっぴらに暴れているのに、何の連絡もない。知っているヒトも、結構多くなっているハズなのに。

――まあ、一応こんなフリーダムなヒトでも、未だ影響力の強い鬼神だし、敵に回したくないのかもしれない。少なくとも、友好的に見える今の現状を崩したくないのだろう。


「こんなカンジで言っても聞きそうにないので――今回だけは、許してあげてください」

「コーハイ、アンタも何だかんだ呉葉ちんに甘いねぇ――っ!」

「しょっちゅう公私混同、職務中酒を飲むお前に言われたくなかろう。安心しろ。一応、立場は分かっているつもりだ」

「はぁ――ま、アタシもそんなに厳しく言うつもりはないけどさ。一応、立場はちゃんとわかっていてほしいって意味で、注意したんだよ」

「ふっ――分かっているとも」

「だから、お酒の話しないでくれ、頼む――! 飲みたくなっちゃう……っ」

「いつも、我慢できているとは言い難くないですか――?」


こうして、呉葉はその日1日居付くことに。お茶汲みを進んで行い、邪魔どころか、皆の事務お仕事のサポートを積極的に行っている。

――ただ、


「何でそこで突然イチャるんだ!?」

「今日は、妙に夜貴エネルギーの消耗が激しいのだ。こうして充電していないと、死んでしまう」

「どこかで聞いたようなこと言わないでおくれよ――! 独身のアタシに喧嘩売ってんの!?」


きっかり一時間ごとに、ごろにゃ~んと僕の腕に取り付いてくる呉葉。


一部のヒトには、目に毒らしい。


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