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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十八章
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《第614話》『お茶漬けの日』

「今日は――まあ、お茶漬けで昼は済ますか」


 冷凍していたご飯をレンジで解凍し、お茶碗へ。そこに永〇園のお茶漬けのわさびを振りかけ、ポットのお湯を注ぐ。

 自分だけの時は面倒なので、大体こんな感じで妾は済ます。後は適当に、冷凍食品を解凍したりなどだ。


「まあ、昔は茶漬けも、こんな豪華絢爛ではなかったのだが」


 お茶漬け――と言うより、それに似たモノは、平安時代からあった。

 もっとも、当時はお茶なんぞなかったから、水飯だとか、湯漬けだとか呼ばれていたが。

 しかも、こんな風に具の乗っかったモノなど、江戸時代くらいまで進まねば無い。


「食いやすいから、割と昔から好きだったがな。とっとと済まして別のことに取り掛かりたい時は勿論だが、何もない時でもしもべに注文したものだ」


 ――それにしても妾、最近独り言多くないだろうか?

 いや、確かに年を取ると独り言が多くなる、と言うが――妾、別に年寄りのつもりないし? そりゃあ多少長くは生きているが、まだまだ若いつもりだし!


 だが、とも思う。こうして、昔を振り返ることもやたら多いのではないか、と。


 昔はよかった、と言う形で思い出していることはあまりないが、それにしてもやはり、何というか。

 でもでも、流行にはそれなりに敏感だし! 今どきの奴らに引けを取るつもりは無いし! ついこの間も、調子に乗っている若造を……っ、


 と、そこで、はたと気がつく。


 ――って、これ、思いっきり年寄りの思考ではないかっ!


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