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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十七章
575/1022

《第574話》『その頃の』

「大分離れたが――ここまで音が響いて来やがるな」

「そうですね――大丈夫かな呉葉……」

「ディア、も――」


 すぐ追いつくと言った呉葉だったが、まるで広大な大地のようなその場所の端、姿を現した人工物の入り口を見つけ入るところまで来ても、一向に来る様子はない。

 それどころか、ヒトの姿が見えなくなるほど離れた今でさえも、戦いの音が響いてくる。おそらく、地面を伝ってだろう。それは、戦いが激化していることを示していた。


「戻って加勢したい――けど、」

「そこまでのんきなことは、してられないぜ。潜入してそれがバレた場合、相手に対策を考える時間はなるべく少ない方がいい」

「分かってます。それに、何とかしてくるって、呉葉と約束しましたから」

「――お前らを見てると、俺も嫁さんと言うヤツが欲しくなってくるな。そりゃあ、全部が全部、お前らみたいにうまく行ってるワケじゃねぇだろうが……」

「ん――」

「――? どうした遊?」

「ん!」

「『ん!』 じゃ何が言いたいかわから――いてててて!? どっから持ってきたんだその剣山!」


 ブスブス手の甲を刺される狼山先輩に苦笑いしながら、入口を見る。そこは先ほどと同様の、真っ白なスライドドアが、ぴっちり閉じている。

 両側開きで、真ん中に境の入ったそれ。装飾も何も無いのに、そびえたつ門、と言う表現がしっくりくる。


 そんな、妙に巨大な扉が――勢いよく開いた。


「――やってる場合じゃねぇか」

「メリハリ、重要――」


 現れる、ロボットの兵隊たち。地上型二種以外にも、戦闘機をそのままサイズダウンしたかのような、空を飛ぶタイプまで。それが数えきれない程、わんさと目の前に出現する。


「――行きましょう。そのために、あの場を呉葉に任せてきたんですから」


 未だ、冀羅以外の人間には出会っていない。彼らの正体も、未だ不明のまま。


 できれば、もうこれ以上の戦いを無しに、終わらせたいけど――、


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