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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十七章
556/1022

《第555話》『怪人の解散した怪奇の跡』

「なんだァ? 結局何もねぇじゃねぇか?」


 敵が探りに来ていると聞いて。やたらと鋭角的な黒いヘルメットに、風にたなびく黒いマントと言う、こうして出来損ないのヒーローのような姿を強要させられバシャールに送り出されたが、現場は既に事の終わった後だった。

 なお、この冀羅様ともあろう者がなぜそんな姿をしているのかと言えば、以前市民たちの意識を煽るために作った映像のせいだった。

 それのせいで、これを着用して、人間共の前に姿を現さなくなってしまったため、非常に面倒くさい。だが、真の姿を取るわけにもいかないため、素直に受け取らざるを得ない。

 ――それはともかく、聞いた話では市民のフリをした能力を持たない反抗勢力が、転送装置のことを探っているとのことだった。そのはずだ。つまり、こっそりと暗躍していたってわけだ。

 だが、現場には市民共が例の銃をぶっ放した後が残っており、すなわち、能力持ちと戦ったと言う事を意味している。

 いろいろ、話が食い違っている。これは一体、どういうことだ?


『冀羅、どうやらここに妖怪の類が出現、市民たちと交戦したようデス』

「ンなモン見りゃわかる。妖気の残滓からするに、大したパワーは無かったようだが――」


 ヘルメット内の通信機から声が発せられたので、返答する。


『混乱に乗じ、逃げ出したのデショウ。直後、ランドハンター一機が敵を認識、しかし撃破されてイマス。おそらく、同じ陣営の者達デス』

「いい加減、能力に対する探知に頼るのやめろよ。だから、侵入を許すんだよ。」

『市民の生体反応を一つ一つ登録したとして、照合して行動までに数秒時間がかかってしまうのデス。故に、最初から能力持ちへと的を絞っているのデス』

「それでいちいち呼ばれちゃたまんねーんだが」


 俺はその場でターンし、本拠地へとピットインすべく歩き出す。ここでの仕事は、恐らくもうないだろう。あとは、ロボット共の仕事だ。


『それから冀羅』

「今度は何だよ?」


『第538地区への侵入者を確認しマシタ。直ちに帰還し、迎撃に当たってクダサイ』


 ――ホント、妖怪使いの荒い組織ですこと。


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