表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十七章
551/1022

《第550話》『機兵の手、迫る』

「――じゃねぇ、のんびり見てる場合なんかじゃ……ッ」


 怪人トンマロクは、かなり遠距離から、遊の手で操ることができる。仕組みこそさっぱりわからないが、少なくとも街一つ跨ぐくらいの距離からはコントロール出来るハズだ。

 しかし、それを操る際は全くの無防備になる。怪人というワケではないが、陽動用の人形を使ってもらう場合も、いつも俺が隣にいて守護していた。

 ただ、糸を介して能力を使っているわけで、その力は当然異能に分類される。

 そして遊は不愛想で悪戯好きだが、全く何も責任感を感じないわけではなく。むしろ敵に辿られ隠れ家がバレることを考えると、そこから離れている可能性が高い。


「おいお前ら、行くぞ!」

「え、は、はい!」

『第二段! 半分だけの半壊したハンバーガー!』


 撃ち落とされても新たに出現し、好き勝手暴れまくる怪人を尻目に、俺達は駆け足でその場を後にする。

 離れていてもお互いの位置が分かるように、簡単な発信機(と言っても他に探知されないよう工夫はされているが)を俺達は持ち歩いている。それはこの状況でも同じで、俺は発信機と受信機を両立した無線機のようなそれを取り出す。


 ――いた。案の定、隠れ家から離れた山奥だ。


 住宅密集地を抜け、そこにたどり着くと、案の定遊が一人で突っ立っていた。はた目からはぼーっとしているようにしか見えないが、今まさに、あの怪人のコントロールを行っているところなのだろう。


 ――と、そこへ、


「狼山さん!」

「分かってる!」


 遊に近づく、土につるはしを立てるような音。


 人形少女へと、キャタピラではなく足を使って歩くロボットが一体、遊へと迫ってきていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ