《第515話》『気をつけろ!』
『国際会議の結果、各国0は、徹底的な抗戦を宣言。それに伴い、対策部隊を――、』
「思いの外、早く決定したな。こう言うモノは、あーでもないこーでもないと揉めるモノだと思っていたが」
「攻撃を受けてるんだし、のんびりもしてられないんだと思うよ――?」
指示があるまでそれぞれの事務所で待機命令を出された、僕ら平和維持継続室の面々。今は、テレビで状況を並行して確認している最中だ。
待機命令、と言っても、結局のところはいつも通り異変があれば駆け付ける、と言うもの。異なっている点は、アンテナをより敏感にしておくと言う点。
――そう。この案件は、平和維持継続室も関わることとなったのだ。
「平和維持継続室が関わる理由=不可思議な力、か。表が応対するにしろ、裏対策が応対するにしろ、情報が少なすぎる。そんな中、世間はどういうつもりで宣言したのか」
「どういう思惑なのか、さっぱりだよ――対策手段でも思いついたのかな……」
もっとも、僕らにできるのは状況に対する手立てを講じるだけ。より多くのヒトの命が救われるよう、全力を尽くすのみである。
「っ!?」
「っ、どうしたの呉葉――」
「静かに。――これ、は……ッ」
呉葉が、天井を勢いよく見上げた。
「上から来るぞッッ!!」




