表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十七章
513/1022

《第512話》『ボディランゲージが通用するときもある』

「ッ、……――ッ! ――……ッ!」

「黙んな。言い訳なんか聞きたかないよ」

「……ッ、――ッ、……――ッ!」

「だからっつって、ここで暴れてどうするってんだい?」


 ディア先輩は肩で支えていた刀を、ブオンと言う音と共に、前へと突き出した。


「だから言ってんだろ? 文句があンならアタシが相手してやるってさ」

「…………」

「…………」

「そうそう、分かりゃいいのさ」


 格の違い、と言うヤツなのだろうか。ディア先輩の一喝に場は静まり返り、争っていた両社は何事か呟きながら引き下がっていた。


「ふぅ――……」

「あっ、ディア先輩。す、すごいですね――流石、です」

「見苦しくて見てられなかっただけだけどね」

「というかお前、ロシア語とかドイツ語分かったんだな」

「えっ、分かんないけど――」

「どう見てもconversation、会話してるようだったのに――!」

「ついでに英語も分からん!」

「日本語だけ分かるハーフって、芸能人にいたような――」


 それでよく場が収まったものだと本気で感心しなくもないが、一方で彼女らしくもある気がする。

 だけど、今からこんな様子では、いざとなった時どうなるのかという不安が僕の中で渦を巻く。実際に対応する際、これでは本気で自滅してしまいかねない。


「ま、なるようにしかならないさ。多分、一つ一つ纏めてる時間なんざありゃしないんだから」


 そんな僕の思いを悟ったように、ディア先輩が言う。

 ――そう、もう攻撃は始まっているのだ。ぶっつけ本番、アドリブ対応。


 うまく応対できるよう、祈るしかない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ