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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十七章
504/1022

《第503話》『人類の解放』

『さて、「新生国家ラ・ムー」の軍事力はご覧いただいた通り。此度の攻撃では、敢えて核を使用せずに攻撃を行わせていただいた』


 あくまで淡々と言葉を続けるその人物。感情の類は相変わらず感じられない。喜びも、怒りも。


『軍事力を知らしめた後は、要求をさせていただこう。我々の要求は、すなわちこの地球上の、全国家の解体である』

「国家の――」

「解体だって?」

『我々が最初の攻撃で核を使用しなかったのは、我々の目的は殺戮ではないことを示すためだ。だが、敢えて人口の多い都市を狙ったのは、破壊と殺人を厭わないことを意味している』

「…………」

『繰り返す。地球上の全人類は、国家という枠組みから解き放たれよ。国家は民衆全てを解き放て。新生国家ラ・ムーは、全ての人間が国と言う纏まりを無くすことを望む』

「一体、何を考えているのでしょう――?」


 所長の声には応えることなく、テレビの画面には砂嵐。すぐ復活した画面には、困惑し、沈黙したニュースキャスターたちが映し出される。


「――この様子だと、さらに攻撃が続きそうだねぇ」

「しかも、どこから飛んできたのかさっぱりわからないミサイル、と」

「そのミサイルのカラクリに関しては、一応推測できなくもないぞ」

「なんですって!? それはどういう――……って、」


 この部屋にはいないハズの人物の声。それに気が付き、全員がその方向を見る。


「よっ、と言っていられる状況でもないか」

「く、呉葉ちん!?」


 丁度僕の机に腰かけた呉葉が、片手をあげて挨拶をしてきた。


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