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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十六章
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《第489話》『私設スキー場作成計画』

「よし、夜貴。今からスキーに行こう」

「えっ、何言ってるの?」

「ちょっとその返しは辛辣ではないか!?」


 いつ用意していたのか、二人分のスキー板を持った呉葉の発言に、思わずキツイ言い方になってしまった。

 だがまあ、それも致し方ないことだと同情してほしい。ついこの間、壁の修理と新しいパソコンのために、結構お金を使ったばかりなのである。勿論、呉葉のせいで。


「こほん――まあ、いつもの気まぐれで、スキーに行きたくなった、というわけだ」

「自覚あったんだ――でも、いきなり言われても、スキー場は結構遠いよ?」


 二つくらい県をまたぐために、しっかり滑る時間を確保するのであれば、まだ暗いうちから家を出なければならない。お泊りならともかく、明日は僕だってお仕事あるし。


「ふっふっふ、そう言うと思ってな。手立ては講じておいた」

「え――?」

「窓の外を見てみるがいい!」


 呉葉に言われるままに、僕は彼女の指示した窓から景色を覗く。別に今日は晴天だし、むしろ冬であることが怪しくなるほど日差しが暖かなのだが――、


 何故か、近場の山が真っ白に染まっていた。


「え、えっと……一応聞くけど、なにあれ?」

「妾の知り合いには、雪を降らせる妖怪がいるのだがな?」

「うん」


「山の材木をこの手で刈り取って、その後そいつに雪を降らせてもらった!」

「環境破壊反対!」

「環境破壊は気持ちいいZOY!」

「馬鹿言ってんじゃないよもう!?」


 その後、主に呉葉は存分にスキーを楽しんだ。憐れな禿山が、再びふさふさになることは無かったことを、ここに明記しておく。


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