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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十四章
465/1022

《第464話》『だがこの苛立ちは、それだけが原因なのだろうか』

「待て待て、暴力はいかんぞ! ――だいたい、妾に問うて来たと言う事は、幼馴染も大した手がかりは見つかっていないのではないか?」

「うぐっ、痛いところ付いてくるわね――」

「だが、正直この残骸をこれ以上探ったとて、見つかりそうもなかろう。それで思うのだが、」

「何よ?」


 碌なことをしていないヤツなのに、なぜ仕切っているのだろうか。まあ、別にそんなことを気にするつもりは大してないのだが。

 ――と、思っていたら、


「一度諦め、次を待つというのはどうだ?」

「はぁ?」


 何とも、のんびり間延びしたことをのたまいだした。


「宝の埋まっていない地面を掘ったところで、目につくモノは見つかりっこないぞ。ならば、次なる手がかりが現れるまで待つのも、一つの手ではないか」

「何を消極的なことを言ってるのよ!? 今回は大して何もなかったけど、夜貴が狙われたのよ!? また狙いに来ないとも限らないし、次は傷が開いて大参事になるかもしれないのよ!?」

「それは、そうだが――むぅ」


 妙に歯切れ悪い反応。ホントに、何なんだこの女は。

 夜貴に、そして一般市民たちに何かあってからでは遅いのだ。それにもかかわらず、さっきからふざけて、かと思えば待つとか言い出す始末。

 流石に苛立ちがピークに達し、不満が本気で爆発しようとした。


 その時、である。


「…………」


 何ともつかない邪気と共に、貴婦人の亡霊のごとき女が、頭上から降りてきたのは。


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