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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十三章
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《第408話》『奥の手』

「っ、この、気配は――ッ!?」

「鳴狐――?」


 突然結界が弾けたことを疑問に思う暇もなく、藤原 鳴狐の耳がぴくりと動いた。


「いや、そんなまさか――そんな筈。じゃが……」

「だ、だから、どうしたんだよ!?」


 剣呑にひそめられた眉。一応、僕もおぞましい気配を感じているが――大妖怪である彼女がここまで顔をしかめるとなると、相当に只ならない何かを察知したと予想される。


「夜貴、貴様はあの狂気鬼が――そうだな、何かに苦労しているような、苦しんでるような様子を見たりはしなかったかえ?」

「僕が邪気の影に操られた時とか、この間の喧嘩したときとか、かな――」

「誰が惚気を聞かせろと言ったのじゃ」

「少なくとも前者は違うことない!?」

「――ううむ、曖昧な証言で断定は出来ぬのう」

「じゃあなんで聞いたんだよ!?」

「じゃがまあ、今まで何の前触れもなかったことから考えて、まあ、とうぜんじゃろうな。狂鬼姫の奴め、余にはああ言っておいて――」

「ホントに、いったい何なの――?」


 顔は相変わらず苦々しい表情。

 しかし、次に彼女が口にした言葉で、僕はその理由を理解する。


「殺生石――」


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