表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十三章
401/1022

《第400話》『最低限の任務は果たす機械』

 娘たちを振り返った時。僕は我が目を疑った。


「ぐ、ぎ、ぐぐ、ぐ――っ、くきききききききっ!」


 三面あったサンジン・ショコウの顔、その一つだけが宙に浮き、金属の歯で謳葉と活葉の襟を咥えていたからだ。

 二人は、未だ機能し続けるマシンに、宙づりにされている。


「アレでなお死なぬとは――化け物かえ!?」

「君が言うの――?」

「ききっ、タタカいにはマけちゃったけど、このコタチはツれカエらせてモラうわよォ? きひひひひひっ」

「っ、逃がすと思っているのかえ――! ……っ!?」

「鳴狐――!?」


 藤原 鳴狐が突然、がくりと膝をついた。


「く、毒が――」

「毒――!?」

「なぁんだかシらないけど、ワタシタチユウセイねぇ? まあ、ニげられるサンダンはサイショからついてたけど」


 鳴狐は体を痙攣させて動けなくなっていた。顔色も悪く、尻尾も力なく地面に広がっている。


「それじゃあ、バァイ♪ キナサさん?」

「っ、待――ぷわっ!?」


 金属の頭部の左右から、勢いよくスモークが焚かれた。それはあまりに一瞬に、周囲の景色を覆い隠す。


 そうして、煙が晴れた時。そこに謳葉や活葉、サンジン・ショコウの頭もいなくなっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ