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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十三章
377/1022

《第376話》『秘密の明かされる時』

「いい加減、姿を現したらどうだ? 客を前に、声だけ聞かせて待たせ続けるなど、碌な家主ではないな」

『計画の進行に8分06秒の遅れが生じています。成功率2%の低減を確認』

「ちっ、ユーモアにユーモアで返すどころか、完全に無視され――」

『その申し出を承諾します』

「っ、結局聞くのか――!」


 白い人型と共に、床が六角形の形に切り取られ下に降りた。その穴は、すぐに床の一部がせり出し蓋がされる。


「む――」


 周囲で鳴り響く機械の音に、変化が見られた。この床下で、何かがひたすらモーターの駆動音と共に走り回っている。

 そうして、部屋の中央に。巨大な機械が出現した。


「――っ!」


 床ごとせり出した、無機質な金属光沢を放つその機械。六角形を組み合わせた床面積に即したサイズで、六つの方向へ均等に、最上部からまっすぐ下に伸び、高さの三分の二のあたりで斜め外側へと方向を変えた金属パイプ。

 そんな中に、水槽のようなガラスケースが納められている。同じように六角形を底辺とした六角柱と思しき形で、パイプに支えられるようにして囲まれている、が――その中に、明らかに異質なモノが浮いている。


『久しぶりの再会をここに記録します、狂鬼姫・呉葉』

「妾の知り合いに、ルパ○三世と賢者の石の争奪戦をしたヤツなどいないはず、だが」


 それは、人間の脳ミソそのモノだった。


『同時に、「UK-00000002」再調整を開始します』


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