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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十三章
363/1022

《第362話》『ふだんあんまりけんかしなかったってきくけど、ほんと――?』

「わ、わたしたちにちゅーいしておいて、じぶんはやっちゃうんだおとーさん――」

「流石あなたのおとーさん。自由人ね」

「あなたのおとーさんでもあるんだよ!?」


 謳葉と活葉は考えた。このままでは、邪気の影をきっかけとして、取り返しのつかない事態をこの時代に招いてしまう。

 それを引き起こさないためにも、夫婦喧嘩は解決しておかなければ。


「ねぇ、おとーさん。おかーさんと、仲直りしましょう?」

「僕はそのつもりだよ。けど、呉葉を見てよ」


「ねーねーおかーさん。おとーさんとなかなおり、しよっ?」

「仲直りも何も、妾は別に喧嘩などしているつもりはない」

「で、でも、でも、すごく、そのっ、ケンアク、な――」

「知らん。妾には妾の、しっかりとした役割があるのだ。だが、あいつがそれを分かろうとしない」

「き、きっとそれだって、おかーさんのことかんがえて――」

「言われずとも分かっている。夜貴は、そう言うヤツだからな。だが、妾にとて譲れないことがあるのだ」


「――ね? 向こうがそもそも、そんな気なさそう」

「だ、だけど、このままでいいとは、とても思えないわ」

「――うん、そうだ、ね。僕も、二人と同じ気持ちだ」


 夜貴は、活葉の頭を撫でる。


「ん――」

「けれど、呉葉は一度こうだって思うと、考えを変えないから、ね――」


 活葉は、頭を撫でられ、心地よさに目を細めながら思う。


「(――おとーさんにも、おかーさんにも、笑っていてほしいのに、な)」


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