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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十二章
313/1022

《第312話》『赤く染まる空』

「っ、何だアレは!?」


 ある夜。突然、外が騒がしくなり始めた。


「この都に、とんでもない化け狐が潜んでるって噂。聞いたことあんだろ?」

「そんな噂なら、俺も耳にしたことがあるな。大陸から渡ってきた、とんでもない妖怪だって」

「そいつを今、燻りだして退治している最中なんだとさ」


 大陸から渡ってきた大妖狐――その単語が、一つの水滴を生んだ。


「でもあの方角にある屋敷って――」

「たしか、貴族の女の子も住んでたと思うぜ。でもそいつもまた狐の一匹だとかなんとか」

「ホントかよォ! この間口を聞いちまったぜ!?」

「うっわ、やべぇ! 狐がうつるぞ!」

「やっかましい! 俺、なんかおかしなところないよな? 化かされてねぇよな!?」

「俺に聞くなってぇ! ――あ!」

「な、なんだよ――?」

「――いや、なんでもねぇや」

「気になるだろォ!?」

「へへへ、なーにに気が付いちまったんだろうねぇ俺ぇ? 教えてやらねー」

「っ、てめっ、殴るぞコノヤロウ!」


 貴族の女の子。狐。それを聞くだけでも、その正体が嫌でもわかろうと言うモノ。


 水滴がしたたり落ち、また一つ大きな波紋を生んだ。


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