《第300話》『祝! 第300回!』
「――と、このように中途半端な場面で、300話を迎えてしまうことになるとはな」
「100話と200話のきねんは、おかーさんはおとーさんといっしょだったんだっけ?」
「ああ、その通りだ! まったく、あいつはどこで何をしているのだっ!」
「――ねえ、200話お祝いの時は205話みたい何だけど、それはなぜ?」
「スケジュール管理が出来ていなかったせいだっ! だから、折角今回300話ぴったりで記念回を迎えられたというのに夜貴がいないことが残念でならんのだ!」
「この300話も、大分中途半端だと思うのだけれど」
「抜け出したところでキリがいいからよいのだ」
「おかーさん、おかおがひきつってるよ――?」
「と、とにかく、だ! 今日で第300回! 一年分まで残すところ65回と言うところまで来たぞ! 意外とあっという間だったな」
「私達姉妹は、ついこの間登場したばかりだから、そんな実感はないのだけれど」
「そして、前回二つとは明らかに違う点がある」
「それはそれは?」
「今日は、妾の娘(未来)と言うゲストがいるッ!」
「そう言えば、前のを読み返してみると、そんな話になっていたわね」
「そうとも! 100回では呼べず、200回でも忘れ――そうして300! ようやく、新しい面子を呼ぶことに成功したのだ!」
「でも、おとーさんはいないよ?」
「ぐふっ」
「胸を押さえても、何にも変わらないと思うわ」
「やかましいわいっ! ええい、妙に中途半端なのも全部あいつのせいだ!」
「あれ? さっきキリがいいって――」
「端の方に写真張っておくことで済ませてやる! 卒業式休みだったヤツみたいに!」
「おかーさん? 一応小説と言う体型を取っている以上、」
「だれもわかんないとおもうよー……?」
「――ええっと、まあ、その、だ」
「『鬼嫁! 呉葉さん!』をー!」
「これからも、よろしくお願いするわ」




