表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十一章
297/1022

《第296話》『旅立ちの一歩』

「よし、お前たち。準備はいいか?」


「はーい! おやつももったよーっ!」

「いつでも」


 妾とよく似た、白い髪の双子の童女。二人は、それぞれ全く異なった雰囲気で返事を返してくる。しかし、どちらもとても可愛らしく、目に入れても痛くないとはこのことを言うのだろう、と理解した。


 今、妾とこの二人は、夜貴が身を隠しているとされる場所へと向かうところだった。鬼と成ったあの男に会いにゆき、取り戻すために。


謳葉おうは、これは遠足ではないのだぞ?」

「えー? でも、300円までだよ? ね? 活葉かつは!」

「わたしは同意するつもりはないわ。わたしは、今回おかーさんの味方。あと、わたしはおやつなんて持ってきてないわ」

「ふふっ、まあ、置いて来いとまで言うつもりはないがな」


 この二人は、間違うことなくこの狂鬼姫・呉葉と、樹那佐 夜貴の間に生まれた娘だった。

 勿論、まだ妾は腹を痛めたことは無いし、夜貴が未だへたれ可愛いせいで、そう言った長考もまだまだ無い。

 それでも、この二人が妾の娘だと言うことを実感すると、とてつもなく愛おしく思えた。両者ともに、妾ら親の面影を残すその姿に、万に一つの間違いも無い。


 ――話は、一週間前に遡る。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ