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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十一章
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《第294話》『喪失』

 込められた力が、夜貴の周囲を覆っている邪念を吹き飛ばした。


「――――ッッ!!」

「お前の心配ももっともだ。妾自身、迂闊なところが多いことを自覚している」


 もう一度、夜貴の身体を抱きしめる。


「馬鹿で、愚かで、マヌケでどうしようもない。それが妾だ。だから、お前の不安を煽ってしまう。だが、それはお互いさまだ」

「ウ、ウ、ウ――」

「そう、お互いさまなのだ。夜貴、お前も馬鹿で、愚かで、マヌケでどうしようもない。妾に、心配ばかりかける」

「ウ、ウギ、ヴ――」

「だが、だからこそ――今まで二人一緒にいたのではないか!」


 抱きしめる。ただ、抱きしめる。


 ――――――――……………………、


 しかし、何も変わらない。


 ……………………、


 何も、


 いったい、どうすれば元に戻してやれるのか。妾は、そんな想いの中へと、意識を深く、深く沈めてゆく――……、


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