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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十一章
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《第289話》『すれ違い宇宙』

「呉葉っ!」

「のわっ!? なぜ余がここに居ることが分かったのじゃ!?」


「夜貴っ!」

「んひゃっ!? いきなり入ってきて何なのよアンタ!?」


「呉葉っ!」

「どどっ、どうしたんだべっ!?」


「夜貴っ!」

「どうなされた呉葉様!?」


 藤原 鳴狐や静波多 藍妃、ふうりや零坐、それだけでなく、彼らの、彼らを知る人物全員が、その日二人に会ったと言う。


 しかし、そのどちらにも同時に会ったと言う者は誰もいなかった。少し遅れて、あるいは全く違うタイミングで。それぞれ別々に、大声でつがいの名前を呼びながら現れたのだ。


 どれだけそれぞれがヒトに会おうとも、一度離れてしまった互いが巡り合うことはなかなかない。

 まるで、何か見えない力が、二人の仲を裂こうとしているかのように。


 だが――、


「――っ、呉葉!」

「っ、夜貴ッ!」


 ついに、その日が終わる数分前。二人はようやく、この日初めて顔を合わせることとなった。


 まるで、その時が来るまで時が置かれていたかのように。


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