表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十一章
278/1022

《第277話》『伝説の鬼神、家出する』

「えっ、ナニコレ――?」


 ある朝、起きたら呉葉が消えていた。


『夜貴へ。妾、なんだかものすごぉく気分じゃなくなったので実家に帰らせていただきます。探さないでください。振りではありません、探さないでください』


 こんな書置きを残して。


「本人はいないからどう言っていいのかわからないけど、ここはツッコミ入れるべき何だろうか――」


 主に、実家と言いつつ「探さないで」とか言いだしたあたりが。家出は家出なんだろうけど、何かこう、勘違いしているような感じが――って、そう言う場合じゃないねコレ!?


 文章の間の抜けた様子から、ついのほほんとしてしまった! してしまったけど! これって、とんでもない一大事だよね!?


 ど、どうしよう――? と言うか、どうしてだろう――? そんな心配が、僕の中で渦を巻く。


 これまで意見の食い違うことはそれなりにありはした。だけども、話し合いで充分解決したし、そもそも互いに喧嘩腰になってしまうようなこと自体滅多になかったはずだ。


 だから、僕はこの置手紙に動揺せざるを得なかった。


 だってそもそも、彼女が家出をしてしまうほど気を悪くした様子が、昨日まで一切なかったのだ。いや、バターを買って戻ってきたら少し機嫌が悪そうだったけど、唐突にそんな様子になるのは今までだって頻繁にあったし、それに僕に対して何か思っているようでもなかった。


 ――となれば、この家出は前々から考えられていた? だけども、いったいなぜ……?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ