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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十章
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《第267話》『守り守られ守り合い』

「ダメだよ呉葉――これ以上は、本当に呉葉の立場が悪くなっちゃう。それは、君自身分かってることだよね……?」

「っ、それはそうだが、アイツは夜貴を愚弄して――ッ」

「うん、ありがとう」


 僕は苦笑しながら呉葉の頭に手を添える。全く、こんな小柄な身体のどこにこれほどの力を持っていると言うのか。


「でも、僕だって呉葉を悪く言われれば嫌な気持ちになる。だけどね、そこはまた呉葉と同じように、僕は僕自身のことをどんな風に言われたって、大して気にならないんだ」

「む、ぅ――だ、だが……ッ、――っ」


 なんだかんだ、彼女は聡くもある。これ以上は、己の自分勝手で怒り狂っていることになる、と言うことも理解しているのだろう。

 怒るな、とは言わない。僕のことを想った故に、周囲に影響を与える程憤ったことにも、幸せを覚える。

 けれども、僕も彼女を守りたい。


「――分かった」

「うん、よくできました」

「こ、子ども扱いしおって!」

「こんなに小さいもんね」

「やかましい! 妾からしてみればお前の方が子供みたいなものだっ!」

「年齢だけね」

「ええいっ、ああ言えばこう言う! もう知らんっ」


 呉葉を纏っていた重く焼けつくような雰囲気が霧散する。

 ――さて、と。後は、


「カオルさん。申し訳ないけど、このことは内密にしてね?」


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