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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第十章
246/1022

《第245話》『いなおずん? イオナズン!』

「なるほど、それで漫画みたいなアフロなのか。ううむ、これはこれで――」

「感心してる場合じゃないよォ。おかげで事務所のビルがまたもや倒壊して」


 新人さんの「イオナズン」とやらのせいで、今日は散々な目に合った。それをこうして呉葉に話しているのだが――なぜだか、彼女の目は妙に輝きだしていた。


「そやつ、是非とも戦力になる! ここは喜んでおくべきだぞ!」

「戦力うんぬん以前に、いきなり爆破するヒトとなんか仕事したくないよ――! と言うか、なんでそんなに嬉しそうなのさ?」

「だってイオナズンだぞ! イオナズンなんだぞ!? 魔王も主力で使うんだぞ!」

「魔王って何のことなんだよ――大体、『いなおずん』って強いの?」

「『イオナズン』だ馬鹿者! ――まあ確かに、最近は一つ上の段階が出来てしまったが、存在はともかく、アレは名前はあまり好きじゃない。あ、だがマータ系はらしい名前っぽくて好きだぞ」

「僕には何の話なのかさっぱり見当がつかない――」


 とりあえず、なんとなく「いなおずん」と言うのがゲームの話だと言うのは大体理解できた。とりあえず爆発する、と言うことで間違いはないみたい。


「そうだな、例えば雑魚掃討が必要になった時――があるかどうかは分からんが、そう言う時に試しにそいつにイオナズンを撃たせてみるといい」

「は、はぁ――」

「中盤の雑魚程度ならば、一発か瀕死まで持ち込めるハズだ」

「現実とゲームの区別はつけてね――!」



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