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《第242話》『上司が情けないと感じたら。オ○人事、○ー人事』
「侍渺茫! 侍渺茫はおるかえ!?」
「鳴狐様、どうなされたで候!」
「筆と墨を持ってこい、狂鬼姫に宣戦布告じゃあっ!」
「突然どうなされたで候? いつもはわざわざそんなこと――」
「書きたくなったのじゃ! それではいかんかえ?」
「あなたはもう少し行動に計画性を――!」
「なんじゃ、余のやる事に文句があるのかえ?」
「文句でなく、忠告で候! 偶には先代のように思慮深くしていただきたいで候!」
「余が何も考えていないかのように!」
「ではお聞きするで候。果たし状の件、どれくらいの時間を考え、策を練ったかお答えください」
「3分じゃ! 作戦は殴りこんでしばき倒す!」
「猪の方が三十倍はモノを考えて突っ込んでいるで候――ッ!」
「ええいっ、書く! 書くったら書くんじゃあ!」
「はぁ――仕方無い。分かりました、分かりましたで候! だからその火の玉を収めてくださいませ!?」
「ふんっ! それでいいのじゃ、それで。――あ、そうじゃ、侍渺茫」
「今度は何で候?」
「文をしたためる紙も、忘れずに持ってくるのじゃぞ?」




