《第二十二話》『騒々しい一日』
「うにゃ~ん、夜貴ぁ~♪」
「はいはい、いい子いい子」
「もっと、もぉっと妾を撫でよ~、妾を猫だと思い撫でまわせ~♪」
「ね、猫はしつこくすると怒ると思うけど――うん、わかった」
「うぅん、くるるる、ごろご――」
ヴォヴォヴォン! ヴォヴォヴォヴォン!! ヴォヴォヴォヴォヴォヴォン!!!
「…………」
「えーっと――、なでなでなでなで」
「ふぁっ、みみは、やめっ――」
「え、え、ダメ、だった――?」
「いやぁ、もっと、続けてくれ――ふにゃぁ」
「うわっ、鬼とは思えないくらい顔が緩んでる――」
「わらわ、みみはよわいのだぁ、おぼえておくとよいぞ、よた――」
ガガガガガッ! ウィーン! ギギギギギギッ! ガガガッ! ギュイーンッッ!
「…………」
「え、えっと、そう言えばその、珍しくえっちなこと、迫ってこない、ね――?」
「わらわ、こうしてみっちゃくして、たわむれるのも、きらいではないのだぁ」
「そ、そうなんだ――」
「そう、なのだぁ。だから、もっと、もぉっとそのてで触れてくれぇ」
「よぉし、よしよしよし――」
「ひゃっ、にゃぁ、ううん、ごろごろごろ、うにゃ――」
パリーン! ボコッ!
「いだぁっ!? おのれぇ、さっきから次から次へと、いったい何なのだァ!?」




