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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第八章
225/1022

《第224話》『タヌキはしがみ付く夢を見る』

「かーちゃん! 懐かしいべ! い、いったいこ、これはぁ――ひっく」

「だっ、から、アタシはアンタのかーちゃんじゃないってのっ! と言うかどっちの意味だい!? 親でも奥さんでもないよ!」

「うおぉ~ん! うおぉ~ん!」


 乗っていたちゃぶ台を蹴飛ばしつつ、泣きながら縋りついてくる白徳利。アタシは引きはがそうと試みるが、案外力が強くてそれができない。


「うぉお~ん! おまえが居なくなってからと言うもの、なんもかんもうまくいかないんだべぇ~! うぉ~ん!」

「アンタの責任だろ知らないよっ! ぎゃにゃっ!? こ、このぉ――ッ!」

「がふっ!?」


 思わず手が出てしまった。酔っぱらいすぎだぞこのオヤジ! アタシの胸に顔うずめたりしやがって!


「か、かーちゃん、な、何するだァ――!」

「だからアタシはアンタの家内なんかじゃないよ! よく見なって!」

「ん、あ~?」

「分かったかい!? アタシはクラウディア! クラウディア・ネロフィ! 以前居酒屋でアンタの隣で飲んでたヤツだよ!」

「あ~? あー……」


 とりあえず、少しは意識を取り戻してもらわねば話が進まない。一発喝を入れてやったんだ、これで――、


「かーちゃんも、一緒に飲むべ~?」


 ――駄目だこりゃ。


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