《第215話》『絶望の光』
「ともかく、駄目なモノは駄目だよ!」
「コーハイは分からず屋だなぁ――!」
「ふむ――」
ああっ、こうしている間にも時間は経って行くと言うのに! 早く補充しないと手の震えが止まらなく――じゃなかった、日が暮れてしまうじゃないか!
「あー、なんかよ、もうどうでもよくなってきたな」
「狼山――?」
「確かに書類仕事は大事だけど、もう何か、ここまで来るとちゃちゃっとディアに酒飲ませてから仕事に手をつけたほうが気持ち早く終わる気がしてきたんだよ」
「ちょ、ちょちょちょちょっと、狼山先輩!?」
おおっとぉ、味方が増えた! これで三人!
「――と言うか、遊のせいで刷り直しを要求しなくちゃならなくて、しかもそいつがすぐ来るとは思えねぇ……」
「しょーりのぶいっ」
な、なんと、それは――ご愁傷さま。と、とりあえず、これは仲間が四人になったって計算してもいいのかねぇ?
「ふふん、コーハイ。これで4:1だよ! つまり、アンタ以外の全員が、花見に賛成派ってわけさ!」
「ちょっと待ってください大事なヒトを忘れてませんか!? 一人は寂しいです! わたくしも花見組の仲間にっ!」
あ、スマン所長。すっかり忘れてた。
――だが、これで正真正銘、この場に居るコーハイを除く奴ら全員が花見に賛成することになった。いかにコーハイとはいえ、この状況をひっくり返すことなどできま、
ごろごろっ ぴしゃーん! ……――さぁああああああああああああああああ……
――ちょっと待ちない、なんだいこのお空から全く嬉しくない恵みが降る音は?




