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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第一章
19/1022

《第十八話》『連休初日日程=デート』

「ごめんね――僕の稼ぎが、もっとよかったらいいんだけど……」

「い、いや、夜貴は悪くない! 悪くないのだぞ! むしろ、ついつい高額な車を――」

「ん? 車?」

「い、いや、何でもない! まあ、無理して一戸建てを購入してしまったのは、流石に気が早かったな。HAHAHAHAHAHA――」


 呉葉の乾いた笑いが少し気になったが、きっと気を使っているせいだろう。もっと頑張って、ランクも上になって、呉葉のために生活も楽にしてあげなければ。


「でも、まあ、旅行は無理だとしても――確かに、どこにも呉葉を連れて行ってあげられてはいないよね」

「そ、そうだろうそうだろう、その通りだ! だから、その――この際贅沢は言わん。ちょっと長い散歩程度でよいから、二人で……」


 呉葉は僕から目をそらし、両人差し指をつきあわせながらそう言ってくる。いつもはぐいぐいくるだけに、偶にこうやってしおらしくされると、たまらなく愛おしくなる。


「ん――分かった。じゃあこの休みの間に、遊園地でも行ってみようか」

「ホントーか!?」

「うん。近場のそんなに大きくないところになっちゃうけど――わっ!?」

「ぬふふっ、だから夜貴は大好きなのだっ!」


 体格が鬼どころか人間としても小柄なために、こうやって飛び付かれると、まるで小動物みたいだな、と思う。要するに、やっぱり彼女は可愛い。


「そうと決まれば、お弁当の準備をせねばな! 善は急げ、早速メニューを考える!」

「ははは――とりあえず、夕食食べてから、ね」


 そう言えば、デートというモノの定番として、つい人知識から遊園地と言ってしまったが、僕の方こそ、遊園地は初めてだった。


 それなだけに、行くのが楽しみだなぁ。


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