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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第七章
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《第百八十七話》『とは言いつつも、もし大参事になってたらどうなったんだろう?』

「ふ、二人とも大丈夫――?」


 僕と呉葉に割り当てられた部屋で、机の前に正座しながら並ぶ呉葉と九尾の狐。双方ともに俯き、その顔色は青い。


「――夜貴、お前はあの女将が不気味で恐ろしいと言っておったな?」

「ほう狂鬼姫、こいつはそのようなことを言っておったのかえ? 笑えるのう――」


 その乾いた笑いはなんですか、九尾の狐さん――?


「確かに、多少不気味ではあるかもしれぬ」

「だが、アレの恐ろしさはそんな生易しいモノではないのじゃ」

「妾達の腕を止めた時、それを確かに見た」

「あの時の奴の顔、それは――ああっ、今思いだしただけで寒気がするのじゃ……ッ」


 い、いったい何を見たのだろう? 両者とも大妖怪であるはずなのに、そんな二人がこんな風に並んで仲良くうなだれてるなんて。


「と、とりあえず、そんなに怖い目に合ったのなら一旦休戦したらどうかな――?」

「ぐぬぅ、異論なし――」

「余も異論なしじゃ――」


 こうして、その日二人の大妖怪はそれぞれの部屋で眠りについた。

 まあなんにせよ、大騒ぎにならなかったからよかったよ――。


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