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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第一章
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《第十五話》『男も危険なのです』

「ただいまー……」

「おお、戻ったか夜貴――ど、どうした? 何か顔色が悪いぞ?」


 どうやら、僕はそれ程にまでよろしくない顔色をしているらしい。心配させぬよう、なるべくそれを悟られぬようにしたつもりだったが――失敗したようだった。


「いや、ね――電車の中で、ちょっと、ね……」

「む! 妾の夜貴にド失礼な事をした酔っぱらいにでも絡まれたか!? どこの誰か名前を言え! 呪い殺してやるから!」

「どこぞのノートじゃないんだから――! というか、違うよ!」


 取り決めのことがあるのに、呉葉は僕が誰かに何かされたと聞くや、突然周りが見えなくなる傾向がある。ありがたいことではあるが、もう少し自分の身を考えてほしい。


「――ならば、何があったというのだ?」

「ねぇ、呉葉は電車に乗ったことある?」

「む? 残念ながら、妾は電車と言うモノに乗ったことが無いな」

「そっか――じゃあ、信じられない間違いをされたことは?」

「無くはないが――お前の言いたいことは、きっとそう言うことではないのだろう。一体、何があったんだ……?」

「はは――うん、僕、どう見ても男だよね?」

「少々細身だが、まあ、間違えようもないな」

「――僕、電車の中で、さ、


 がたいのいい男のヒトに痴漢された……」


「…………」

「…………」

「むぅ、まあ――頑張れ」

「何を頑張れって言うのさ!?」


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