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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第六章
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《第百四十六話》『一晩開けて』

「ううっ、気分悪いぞ――」


 朝。僕が家を出る直前になってという、珍しく遅起きの呉葉は、青い顔をして言った。


「大丈夫?」

「腹が痛い、張っている、今にも戻しそう――うえっ」

「だから昨日、あんな無茶はよせって言ったんだよ?」


 と言うのも、節分は年の数だけ豆を食うモノだと言いだした呉葉が、本当にその年齢――もう少し具体的に言うなら千粒強の煎った大豆を食べたのだ。


「馬鹿者、この鬼神と呼ばれた妾が、豆ごときに後れを取ってもよいモノか? 否、いいはずがあるまい?」

「大丈夫? お腹も、頭も」

「ストレートに罵倒しおったな!? 所詮貴様は20年弱しか生きておらぬ人間、豆の数もその程度で済む者に、この気持ちは理解でき――うぷっ」


 ――正直、冗談抜きで辛そうだった。自業自得、というかアホの所業以外何者でもないのだが、体調が戻るまで一緒にいてあげたほうがいいだろうか?


「しかし、アレだな――」

「――?」


「鬼に対して豆が効くのは、本当だったのだな――」

「うん、人間にもよく効きそうだよ」


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