表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第五章
143/1022

《第百四十二話》『最終言語兵器』

「き、貴様――っ、人間の分際で、この余を説得しようなど……ッ」

「べつにボクは、せっとくしようともいいまかそうともしていないよ。ただじゅんすいに、ぎもんにおもっただけさ」


 その幼女にして物怖じしない様子に、誰もが固まっていた。それだけ、イヴちゃんの発言は堂々として怖いモノ知らずな振る舞いだった。


「まず、なぜキミはキミのいうにんげんのあいのむじゅんをしてきしておきながら、じしんもそれをりようして、じぶんのかんがえをゆうせんするというむじゅんにいたったのだね?」

「べ、別に、余は矛盾など――」

「くわえて、どうようのようすからみてずぼしのようだが、なぜそれをしてきされぬままことがおえられるとおもっていたのかね? それとも、それもキミのけいかくのうちかね?」

「だ、だから、余は――」

「というか、いかにもさんざんドジってここまできた、というようなボロボロかげんなのに、どうしてそのあしでここにこようとおもったのかね?」

「ぜ、善は急げというし――」

「ボクがみているかぎり、キミのこうどうははたんしまくっているとおもうのだが、」

「う――よ、余は……」


「ボクはふしぎでならないよ。これは、どういういみかね?」


「う、うがあああああああああああああああああああああああああああああああっっ!!」


 舌ったらずでビミョーに聞きとりづらい言葉で、しかし相反する妙に理知的な言葉責めの嵐。九尾の狐は、頭を押さえて叫ぶと、


「も、もう我慢ならぬ! こうなればこの場の何もかも、全てを焼き尽くしてくれるのじゃァ!」

「しりめつれつすぎないかい? でんせつのようこのこどものわりに、しょうしょうあたまのまわりがわるいようにおもえるが、これもさくせんかい?」

「ふぐぅっ!?」


 喉を詰まらせたような悲鳴を上げて、その場に倒れてしまった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ