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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第五章
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《第百三十五話》『一度落ち着きたい』

「――で、何がどうなって……、」

「…………」


 僕と藍妃の目が合った。


「えっ、なんであんたがここに居るのよ!? 確かにあんたの担当エリアだけど、到着早すぎない?」

「き、藍妃こそ、なんでこんなところにいるんだよ!? 藍妃が担当している所属事務所は、もっと別の場所だったはずだろ!?」


 藍妃は、呉葉が鬼であることと、僕と結婚していることの記憶を消されている。ああ、もう! どう説明すりゃいいの!? とんでもなくややこし――、


「何故って、夜貴は妾の夫だからに決まっているだろう!」


 お願い呉葉、これ以上さらに状況をぐちゃぐちゃにしないで!?


「はぁ!? なんで夜貴があんたとけっこ、って、夜貴!? 結婚!?」

「ええっと、それは、その――!」

「ちょっと聞いてないわよ!? 何、いつの間にっ、あんたは私の――っ」

「夜貴は妾のだ!」

「ちょっと貴様ら、いい加減にせよ――っ!?」

「うっさいアンタは黙ってろ!」

「取り込み中だ、しばし待て駄狐!」

「駄っ――!? 言うにことかいてきさっ、ええい話を聞くのじゃっ!? くぅっ、侍渺茫―! 侍渺茫―!」

「は、はっ、鳴狐様――!」


 この期に及んでまた一人増えた!


「な、鳴狐様、この状況で呼びつけられても打ち合わせの不意打ちなど到底――!」

「そんなことはどうでもよい! 彼奴等の口論を、何とかして止めてくるのじゃ!」

「いきなり何を仰って候!? 無茶にもほどがありますぞ!?」

「いいから命令じゃ! 痴情のもつれによる喧嘩なぞ余はかかわりとうない!」

「拙者にその役を押し付けないでいただき候!?」

「もーっ、何なんだよこれぇ!」


 もはや、戦いどころではなくなってしまったようだった。どう収集つけるんだよこれ。


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