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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第五章
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《第百三十四話》『乱入者』

「殺生石――我が母の身体、返してもらうぞ狂鬼姫ッ!」

「返せと言われて、はいそうですかと行くものかッ!」


 刀と剣が、強くぶつかり合った。重なり合った刃は火花を弾けさせ、ぶつかり砕けた力の塊は、周囲の大地と空気を震わせる。


「っ、相変わらずの化け物っぷりだな――!」

「はんっ、貴様は――弱くなったかのう?」

「っ!」

「はっ!」


 九尾の狐が剣で払うと、呉葉は吹き飛ばされる。その際、モノのみごとに家の壁に当たって、それを突き破っていく。


「呉葉――!」

「夜貴――ッ、何故まだここに居る……ッ」

「一人放っておけるわけないじゃないか! と言うか、イヴちゃんが居座ろうと――」

「馬鹿――っ、そんなこと言ってる場合では、」


「そう言えば、狂鬼姫はその人間をどこか妙に大切にしていたな?」


「っ、夜貴!」

「――!!」


 僕の元へと、巨大な火球が一つ降ってくる。恐竜が隕石による滅びを眺めていたとしたら、こんな光景だったろうか? 紅蓮の塊は、僕を焼き尽くさんと迫りくる。

 ――それを、


 あわやと言うところで、突然目の前に現れた物体が遮った。


「――っ、何者じゃ!」

「近くを歩いていたら、何かとんでもないことになってたから――加勢するわよ」

「えっ――!?」


 僕の振り向いた先――そこには、同期にともに訓練を受けていた、静波多 藍妃が立っていた。


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