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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第五章
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《第百二十二話》『封印』

「えっ、シュールストレミング?」

「うむ。恐ろしい悪臭を放つやつでな」

「――あの時は大変でしたよ。しかし何故台所で」

「仕方無かろう! あれほどにまでとは思わなかったのだ! ともかく、あのあまりにも臭いのヒドイそれを、臭気が漂うなり無理と判断し、床下を引っぺがして結界で封じたのだ。あそこで封じているモノはいくつかあるが、あれが一番厳重にしてあったはずだ。――ああ嫌だ! 思いだしたくない!」

「鬼神が臭いで怯んでる――」

「ファブ○ーズで除霊ができる時代なのだ。臭いが効果を持つのは不思議ではなかろう?」


 腐っても鬼神である呉葉が、これほどにまで恐ろしいことを実感込めて言うなんて。シュールストレミング、一体どんな妖怪なんだろう――。


「――とりあえず、そこに殺生石は置いてないんだね?」

「それどころか、まだまだ妾のヤバいと思ったものが封じたままにしてある」

「ちょ、ちょっと、それいいの!? 九尾の狐に片っ端から封印を解かれて、大変なことにならない?」

「――まあ、屋敷は大変なことになりそうだが、今元しもべを送って奴に遭遇させるのもよろしくないだろう。本当に、全員出るように言ったのだろうな?」

「はい。わたくしも、無駄に命を犠牲にするのは望みませんからね」

「さて、奴が手間取っている間に、いかにして止めるかを考えねばな」

「お雑煮食べてただけじゃないか――?」

「くっくっく、妾を舐めるなよ。あれでも、策はずっと考えていた」

「っ! 流石呉葉!」

「餅をのどに詰まらせたときに、全部吹き飛んだがな!」

「まるで駄目じゃん!?」


 ――きっと、九尾の狐はシュールストレミングとか言う妖怪以上に恐ろしいだろうに。

 こんなことで、僕達は大妖狐を退けられるのだろうか?


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