表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第四章
104/1022

《第百三話》『卑怯は神様が見ている』

 妾も、正直なところこの町内会からは抜け出したいところだった。しかし、参加は義務である。集会所が家の隣にあるから、たとえ人目を忍んでいた場合であってもいいわけがしづらく。


 ――はっきり言って、帰りたいです。ええ。


「…………」

「ねー! それでねー! だからねー! やっぱりねー! あれはああしたほうがねー!」

「いひひ、いひっ、いーっひっひっひっひ!」


 よし、帰ろう。今日の題目は大したことがなさそうなので、妾は変えることにした。適当に理由をつけて抜け出そう。


「うっ、急にお腹がアイタタタ、妾は帰らせてもらうぞー」

「樹那佐さんだいじょーぶ!? 大変、樹那佐さんが突発的なびょーきに!」

「家に戻ってゆっくり休めば治――」

「119番だ」

「えっ、は?」

「いひゃひゃひゃひゃっ、いぃーーっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!」

「ま、待てそこまででは――電話かけるのやめろォ!」


 妾の仮病作戦は、どうやらうまくいかなかったようだ。


 ――結局、妙に心配されて時間を食っただけで、早めに抜け出すことは出来なかった。ちくせう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ