《第百話》『いつもありがとうございます!』
「『鬼嫁! 呉葉さん!』祝い、第百話! いつも読んでくれているそこのお主、感謝だ!」
「こんな拙い作品でも、読んでくださる方がいるというだけで、続けていく励みになります! どうか、今後もよろしくお願いします!」
「――まあ、そもそもこの作品は作者の文章練習・書き方を忘れないためというかなり自己中心的理由を多分に含んでいるのだがな」
「それをこの場で言わなくてもいいじゃん!?」
「だがな夜貴、世の中包み隠さずというスタンスが一番好感を集めるモノだぞ?」
「それを説明したことで、より好意的に取られる部分は減ったと思う」
「――しかし、百話か。内容が面白いかは別として、毎日更新で大体三カ月とちょっと。一つの作品でよく続いたものだな」
「一つの作品に、時間をかけても二カ月くらいみたいだしね」
「そうして一応ここまで継続してきたにもかかわらず、挨拶で我ら二人だけと言うのはどうなんだ?」
「うーん、何かね? うちの事務所のヒト達と呉葉はどちらかが赴かなければ会うことはないし、藍妃や穹島先生が突然出てくるのもおかしい。零坐さんに至ってはこのタイミングではきっと忙しいだろうからって、僕ら二人だけになったみたいだよ?」
「この話自体かなりメタなのに、今更何を言っているんだ――ッ!」
「ぼ、僕に言われても――」
「だいたい、この挨拶だけで済ませるつもりか! 下手くそな漫才コンビじゃあるまいし、M-1グランプリなら予選落ち、いや、参加すら拒否されるレベルだろ!」
「――じゃあ、何かやるの?」
「当然だ! さあ夜貴、いつも練習している一発芸を見せるんだ!」
「一度たりと考えたことすらなかったよ!?」
「ええい、無茶振りに対応できぬ不器用さんめ! ならば妾が手本を見せてやるから、よぉく、よぉく、眼球がひり出るくらいよぉく見ておけよ!」
「――? 親指を隠して――?」
「親指が離れまー」
「…………」
「…………」
「第二百話まで行けたら、誰か呼ぼうね?」
「――うむ」




